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東京の飲食店の「追加料金」ガイド

居酒屋で頼んでいない小皿が出てきた。会計にサービス料が載っていた。東京の飲食店でかかる4つの追加料金(お通し・席料・サービスチャージ・消費税)の仕組みと相場を、文化的な背景とともに整理しました。

東京の飲食店の「追加料金」ガイド

お通しとは何か

居酒屋で提供される小皿料理の盛り合わせ

東京の居酒屋に入って席に着くと、何も注文していないのに小皿料理が出てくることがあります。枝豆、ポテトサラダ、煮物、漬物——内容は店によってさまざまですが、これが「お通し」です。

お通しの「通す」は「お客様を席にお通しする」に由来しています。注文した料理ができあがるまでの間、手元に何もない時間をなくすための一品。関西では「突き出し」と呼ぶ店もあります。

日本にはチップの文化がありません。その代わりに、お通しがテーブルサービスの対価という側面を持っています。おしぼりを出してもらい、席に案内され、注文を聞いてもらう——そうした接客へのお礼が、この小皿に含まれている。チップのない日本では、それが慣習として定着してきました。

お通しは店の個性が出やすいところでもあります。季節の煮物を丁寧に仕込む割烹もあれば、自家製の燻製やピクルスで他店と差をつける居酒屋もある。常連客の中には「あの店のお通しが楽しみ」という人もいて、メインの料理と同じくらいこだわりを見せる店は少なくありません。

すべての居酒屋にお通しがあるわけではありません。飲食店.COMの2023年調査では、お通しを請求している店は回答者の4割弱。以前は半数を超えていましたが、年々減ってきています。

いくらかかるのか

お通しの金額は店のタイプで変わります。

店のタイプお通しの相場
チェーン居酒屋(魚民など)300〜400円/人
個人経営の居酒屋300〜500円/人
高級店・割烹500〜1,000円以上/人

一般的な居酒屋なら300円前後が目安です。物価上昇で少しずつ値上がりしている店もありますが、1人あたり数百円程度の話です。

お通しは原則として1人1回だけ。2杯目のドリンクを頼んだときにもう1皿出てくることは通常ありません。子供連れの場合、アルコールを頼まない子供にはお通しを出さない店が多いですが、店によって対応が異なるため入店時に聞いておくと安心です。

お通しがない店もある

お通しは全店共通のルールではありません。鳥貴族はお通し代・席料・深夜料金を請求しないと公式サイトで明記しています。チェーンによっては「お通しはいりません」と伝えればカットしてもらえる店もあります。

最近は外国人客にはお通しを出さない店や、言えばカットしてくれる店も増えています。多言語メニューに「cover charge」と英語で書いてある店もあるので、席に着く前にメニューや入口の表示で確認できます。

お通しの有無を聞きたいときは、こう言えば伝わります。

店員に: 「お通しはありますか?」

お通しなしにしたいときは: 「お通しなしでお願いします」


東京の飲食店にかかる4つの料金

居酒屋のテーブルで食事を楽しむ人たち

お通し以外にも、東京の飲食店では会計に含まれる料金があります。整理すると4種類です。

料金内容相場よくある場所
お通し注文前に出る小皿料理300〜500円/人居酒屋
席料(テーブルチャージ)座席の利用料300〜1,000円/人バー・個室居酒屋
サービスチャージ接客サービスの対価飲食代の10〜15%高級レストラン・ホテル
消費税法定の税金イートイン10% / テイクアウト8%すべての飲食店

席料はお通しとは別物

席料(テーブルチャージ)は「その席に座ること自体」の料金で、料理は出てきません。バーでグラスを傾けるとき、カウンターに座った時点で500〜1,000円程度のチャージが発生するのが一般的です。銀座やホテルのバーなら1,500円以上になることも。

個室のある居酒屋では、お通し代と個室席料の両方が請求されるケースもあります。お通しが300円、個室料が500円なら合計800円/人が料理代とは別にかかる計算です。職場の歓迎会や送別会で個室を使うことが多い日本では、幹事がこの点を見落として会計で驚くのはよくある話です。

高級レストランのサービスチャージ

ホテルのレストランや格式のある和食店では、飲食代の10〜15%がサービスチャージとして加算されます。消費税はサービス料を含めた合計に対してかかるので、計算はこうなります。

  • 食事代 20,000円 + サービス料 2,000円(10%)= 小計 22,000円
  • 消費税 2,200円(10%)
  • 合計: 24,200円

チェーン居酒屋でサービスチャージを取る店はほぼありません。メニューや入口に「サービス料 ◯%」と書いてあればそのぶん加算されますし、書いていなければかからないのが普通です。心配なら入店時に聞いてみてください。

消費税

日本の消費税は店内飲食が10%、テイクアウトが8%です。コンビニで同じおにぎりを買っても、店内のイートインスペースで食べれば10%、持ち帰れば8%になります。

2021年4月から税込価格の表示が義務になったので、メニューに書かれている金額はすでに消費税込みです。ごくまれに税抜き表示のままの店もあるので、金額の横に「税込」「税抜」の表記があるか見ておくと安心です。

なお、飲食店での食事に免税制度は適用されません。免税の対象は日本国外に持ち出す物品に限られます。


実際にいくらかかるか — シナリオ別の試算

支払い用に用意された日本円の紙幣

具体的にどれくらい追加料金がかかるのか、よくある3パターンで計算してみます。

チェーン居酒屋に2人で行った場合 お通し350円×2人 = 700円。飲食代が1人3,000円なら、合計6,700円(税込)。追加料金は飲食代の約12%です。

個室のある居酒屋で4人の歓迎会 お通し400円×4人 + 個室料500円×4人 = 3,600円。飲食代が1人4,000円なら、合計19,600円(税込)で1人あたり4,900円。幹事が「1人4,000円」で予算を組んでいると900円オーバーになるので、追加料金を織り込んで1人5,000円で見積もっておくのが無難です。

ホテルのレストランで2人のディナー 飲食代20,000円×2人 + サービス料10%(4,000円)+ 消費税10%(4,400円)= 合計48,400円。飲食代だけ見て「4万円か」と思っていると、8,400円の差額に驚くことになります。

入店前にできること

お通しや席料の有無は、入口のメニューや看板に書かれていることが多くなりました。予約サイト(食べログやホットペッパーグルメ)でコースを選ぶと、ページ下部の「コース内容」や「注意事項」にお通し代・席料・サービス料が記載されている店があります。記載がない場合は、予約時の備考欄やメッセージで聞いてしまうのが早い方法です。

予約時に: 「お通しや席料はかかりますか?」


会計で気になったときの確認方法

会計が思ったより高いと感じたら、レシートを見てみてください。お通し・席料・サービス料はそれぞれ別の行に記載されていることが多く、どこで加算されたかはレシートで確認できます。

レシートを見てもよくわからない場合は、店員に聞いて問題ありません。

店員に: 「お会計を確認してもいいですか?」

日本の飲食店では、料金について質問すること自体は失礼にあたりません。

万が一、明らかに不当な請求を受けたと感じた場合は、国民生活センターの訪日観光客消費者ホットラインが日本語・英語を含む多言語で相談を受け付けています。


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