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東京で引っ越し後14日以内にやること — 区役所手続きの完全ガイド
転入届・在留カード住所変更・国保・マイナンバー——東京で引っ越し後に区役所で必要な手続きの全手順。必要書類チェックリストと窓口での会話例つき。
引っ越し後の手続き——全体の流れ
東京23区間で引っ越した場合、区役所で必要な手続きは大きく分けて2段階です。旧居の区役所で「出ます」と届け、新居の区役所で「来ました」と届ける。基本はこれだけですが、そこに健康保険やマイナンバーカードの手続きがくっついてきます。
やるべきことの全体像を先に見ておきます。
旧居の区役所(引っ越し前〜当日):
| 手続き | 内容 |
|---|---|
| 転出届 | 「この区から出ます」の届出。転出証明書がもらえる |
| 国民健康保険の資格喪失届 | 保険証を返却する |
新居の区役所(引っ越し後14日以内):
| 手続き | 内容 |
|---|---|
| 転入届 | 「この区に来ました」の届出 |
| 在留カード住所変更 | カード裏面に新住所が記載される |
| 国民健康保険の加入 | 新しい保険証が発行される |
| マイナンバーカードの継続利用 | 暗証番号(4桁)の入力が必要 |
国民年金は、マイナンバーと基礎年金番号が紐づいていれば転入届を出した時点で自動的に住所変更が反映されます。別途の届出は不要です。
区役所以外で必要な手続き:
| 手続き | 場所 | 期限 |
|---|---|---|
| 運転免許証の住所変更 | 警察署または運転免許試験場 | 速やかに |
運転免許証を持っている場合は、区役所の手続きとは別に警察署での住所変更が必要です。
同じ区内での引っ越し(たとえば渋谷区内で渋谷区内へ)の場合は、転出届・転入届の代わりに転居届を1回出すだけで済みます。
旧居の区役所——転出証明書をもらう
旧居の区役所でやることは2つ。転出届を出すことと、国民健康保険に加入していれば保険証を返すこと。空いていれば30分程度で終わります。
- 在留カード
- 本人確認書類(マイナンバーカードまたはパスポート)
- 国民健康保険の保険証(加入している場合)
窓口で転出届の用紙をもらい、新しい住所と引っ越し予定日を記入します。提出すると転出証明書が発行されます。新居の区役所で転入届を出す際に必ず必要になるので、なくさないでください。
窓口での会話:
あなた: 「転出届を出したいのですが」 職員: 「こちらの用紙にご記入ください。新しいご住所はお決まりですか?」
記入する項目は、氏名・生年月日・現住所・新住所・転出予定日です。用紙は日本語ですが、住所と名前が書ければ対応できます。
マイナンバーカードを持っている場合、マイナポータルからオンラインで転出届を出すこともできます。この場合、旧居の区役所に行く必要はありません。ただし転入届は新居の区役所に出向く必要があります。
新居の区役所——ここが本番
新居の区役所では、転入届を起点に複数の手続きが連鎖します。窓口を何度か移動することになりますが、必要な書類を全部持っていけば1回の訪問で終わらせられます。
持ち物チェックリスト
大田区の転入届(外国籍の方)・江戸川区の転入届の公式ページをもとに整理しています。
| 書類 | 用途 |
|---|---|
| 転出証明書 | 転入届に必須。旧区役所で発行されたもの |
| 在留カード | 住所変更の記載に必須 |
| パスポート | 本人確認。在留カードとあわせて提示を求められることがある |
| マイナンバーカード(持っている場合) | 継続利用手続きに必要 |
| 国民健康保険の資格喪失証明(旧区で受け取った場合) | 新規加入手続きに使う |
| 口座情報がわかるもの | 保険料の口座振替を設定する場合 |
| 世帯主が別の外国人の場合:関係を証明する書類 | 婚姻証明書・出生証明書など。日本語訳を添付(翻訳者名・日付を記載) |
窓口の流れ
区役所に着いたら、まず総合案内で「転入届を出したい」と伝えます。住民課(名称は区によって異なります)の窓口に案内されます。
ステップ1: 転入届の提出 用紙に記入し、転出証明書と在留カードを一緒に提出します。職員が内容を確認して住民票に登録します。
ステップ2: 在留カードの住所変更 転入届と同じ窓口で、在留カードの裏面に新住所を手書きで記載してもらえます。出入国在留管理庁の規定により、住所変更は区役所で行う手続きです。入管に行く必要はありません。
ステップ3: マイナンバーカードの継続利用 マイナンバーカードを持っている場合、4桁の暗証番号を入力して継続利用の手続きをします。署名用電子証明書(e-Taxなどで使う6桁のほう)は住所変更で失効するため、必要なら同時に再発行を依頼します。
ステップ4: 国民健康保険の加入 保険年金課の窓口に移動し、新規加入の届出をします。在留カード・マイナンバー・転出証明書を提示します。新しい保険証は後日郵送の区が多いですが、即日発行の区もあります。会社の社会保険に加入している場合は、社会保険証を見せれば国保の手続きは不要です。国保と社保の違いについては外国人の健康保険と年金で詳しく解説しています。
全体の所要時間は、空いていれば1〜2時間。3月〜4月の繁忙期は待ち時間だけで1時間以上かかることもあるため、可能なら平日の午前中に行くとスムーズです。
14日の壁——届出が遅れるとどうなるか
引っ越し後14日以内という期限は、2つの異なる法律で定められています。
住民基本台帳法(転入届): 正当な理由なく届出が遅れた場合、簡易裁判所により5万円以下の過料が科される可能性があります。数週間程度の遅延で過料が科されるケースは実際には限られますが、法律上のリスクは存在します。
出入国管理及び難民認定法(在留カード住所変更): こちらのほうが影響が大きく、届出を怠ると20万円以下の罰金の対象になります。新規入国後90日以内に住所届出をしなかった場合は、在留資格の取消事由にもなり得ます。
仕事が忙しくて区役所に行けない、という状況は珍しくありませんが、在留カードの住所変更は在留資格に直結するため、優先度は高めに考えておいたほうが安心です。
言葉が通じない時の味方
区役所の窓口は基本的に日本語対応ですが、多言語サポートの仕組みは年々充実してきています。事前に存在を知っておくだけで、当日の不安はだいぶ減ります。
東京都多言語相談ナビ(TMC Navi)
東京都が運営する無料の電話相談窓口です。14言語に対応しており、区役所の手続きについて事前に質問できます。
- 電話番号: 0120-142-142(通話料無料)
- 対応時間: 平日 10:00〜16:00
- 対応言語: 英語、中国語、韓国語、ベトナム語、ネパール語、インドネシア語、タガログ語、タイ語、ポルトガル語、スペイン語、フランス語、ロシア語、ヒンディー語、やさしい日本語
区役所の窓口での多言語サポート
新宿区・港区・渋谷区など外国人居住者の多い区では、窓口にタブレット型の映像通訳サービスが導入されています。画面越しに通訳者とつながり、職員との会話を通訳してもらえます。対応言語は区により異なりますが、12〜13言語程度が一般的です。
港区は電話越しの三者通話サービスを13言語で提供しています。スマートフォンからそのまま利用可能です。
すべての区で同じ水準のサポートがあるわけではありません。引っ越し先の区のウェブサイトで、事前に多言語対応の有無を確認しておくと安心です。各区の特徴は東京23区ガイドで比較できます。
FRESC(外国人在留支援センター)
在留手続き全般について相談できる国の窓口です。携帯電話と銀行口座の問題についても相談できます。21言語に対応しており、区役所の手続きに関する質問にも答えてもらえます。
- 場所: JR四ツ谷駅前 CO・MO・RE YOTSUYA 13F
- 電話: 0570-011-000(平日 9:00〜17:00)
よくある落とし穴
転出証明書を持たずに新居の区役所へ行く
旧居の区役所で転出届を出すと発行される転出証明書。これがないと、新居の区役所では転入届を受け付けてもらえません。
マイナポータルでオンライン転出届を出した場合はマイナンバーカードの提示で代用できますが、それ以外では旧居の区役所に戻るか、郵送で再発行を依頼するしかありません。二度手間を避けるために、引っ越し前に転出届を済ませておくのが確実です。
マイナンバーカードの暗証番号を忘れている
マイナンバーカードの継続利用手続きでは、4桁の暗証番号を入力します。忘れているとその場でリセット手続きが必要になり、追加の本人確認書類と時間がかかります。
もう一つ注意点があります。転入届から90日以内に継続利用手続きを完了しないと、マイナンバーカード自体が失効します。再発行には時間と手数料がかかるため、転入届と同日に済ませてしまうのが理想です。
外国語の書類に日本語訳がない
世帯主が別の外国人で、その世帯に合流する場合(配偶者の世帯に入るなど)、関係を証明する書類(婚姻証明書・出生証明書)の提出を求められることがあります。原本に加えて日本語訳が必要で、翻訳には翻訳者の氏名と翻訳日を記載します。自分で翻訳しても構いませんが、用意していないと当日中に手続きが完了しません。
用紙のカタカナ欄に名前が収まらない
区役所の申請用紙には、氏名をカタカナで記入する欄があります。欄のサイズが小さく、長い名前だと物理的に入りきらないケースがあります。欄外にはみ出して書く、別紙に記入するなど、対応は窓口の職員に相談してください。
うまくいかない時
| 状況 | 対処法 |
|---|---|
| 14日を過ぎてしまった | できるだけ早く届出を。遅延理由を説明できるようにしておく。放置するほどリスクは上がる |
| 転出証明書をなくした | 旧居の区役所に連絡して再発行を依頼する。郵送対応の区もある |
| 在留カードの裏面に書くスペースがない | 区役所窓口で相談すると、入管でのカード再発行の手続きを案内してもらえる |
| 窓口で日本語が通じない | 東京都多言語相談ナビ(0120-142-142)に電話して、職員に代わってもらう方法がある |
| 平日に区役所へ行けない | 一部の区では月1〜2回の土曜開庁を実施している。区のウェブサイトで「休日開庁」を検索 |
運転免許証の住所変更
区役所での手続きとは別に、運転免許証を持っている場合は警視庁管轄の窓口で記載事項変更手続きが必要です。
手続きできる場所(東京都内):
- 都内の警察署(平日 8:30〜16:30)
- 運転免許更新センター・神田/新宿(平日 8:30〜16:30)
- 運転免許試験場・府中/鮫洲/江東(平日 8:30〜16:30、日曜 8:30〜12:00 / 13:00〜16:30)
平日に時間が取れない場合、運転免許試験場なら日曜日も対応しています。
持ち物:
- 運転免許証
- 新住所が確認できる書類(住民票の写し、マイナンバーカード、在留カードのいずれか)
手数料は無料です。区役所で転入届を出した後、住民票を1通取得しておくとスムーズに進みます。
別の方法
マイナポータルでオンライン転出
マイナンバーカードを持っていれば、マイナポータルから転出届をオンラインで提出できます。旧居の区役所に行く手間が省けるため、仕事で平日に動きにくい人には有効な選択肢です。新居の区役所での転入届は引き続き対面での手続きが必要です。
郵送での転出届
旧居の区役所へ行く時間がない場合、転出届を郵送で提出する方法もあります。届出書(区のウェブサイトからダウンロード可能)、本人確認書類のコピー、返信用封筒を同封して送ります。転出証明書は返送されますが、届くまで数日〜1週間かかるため、スケジュールに余裕を持ってください。
代理人による届出
本人が行けない場合、同一世帯の家族であればそのまま届出できます。別世帯の人に頼む場合は委任状が必要です。委任状の様式は各区のウェブサイトからダウンロードできます。代理人は自身の本人確認書類も持参してください。
よくある質問
新住所の届出を14日以内にしなかったらどうなりますか?
在留カードの住所届出が遅れると、出入国管理及び難民認定法に基づき20万円以下の罰金が科される可能性があります。実際には短期間の遅延で罰金が科されるケースはまれですが、区役所で遅延理由を聞かれることがあります。できるだけ早く届出をしてください——放置しないでください。
区役所の手続きは英語でできますか?
東京のほとんどの区役所では、すべての窓口に英語対応のスタッフがいるわけではありませんが、多言語サポートを提供している区は多くあります。新宿区は12言語のテレビ通訳を提供しています。港区は三者通話サービスを提供しています。友人に通訳を頼むことも、事前に東京都多言語相談ナビ(TMC Navi)に連絡することもできます。
東京都内で引っ越す場合、旧居と新居の両方の区役所に行く必要がありますか?
はい。まず旧居の区役所で転出届(転出届)を提出し、転出証明書(転出証明書)を受け取ります。次に、引っ越し後14日以内に新居の区役所で転入届(転入届)を提出し、その証明書を持参します。同じ区内での引っ越しの場合は、その区役所で転居届(転居届)を提出するだけで済みます。
区役所に持って行く書類は何が必要ですか?
在留カード(在留カード)、パスポート、旧居の区役所で発行された転出証明書、マイナンバーカード(お持ちの場合)、健康保険証、年金手帳を持参してください。お子さんがいる場合は、お子さんの書類も持って行きましょう。すべてを準備しておけば、1回の訪問ですべての手続きを完了できます。
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参考:
- 総務省『外国人住民に係る住民基本台帳制度について(転入届・転出届)』https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_gyousei/c-gyousei/zairyu/move-in_move-out.html (アクセス日: 2026-02-17)
- 出入国在留管理庁『住居地の変更届出(中長期在留者)』https://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/nyuukokukanri10_00023.html (アクセス日: 2026-02-17)
- 大田区『転入届(外国籍の方)』https://www.city.ota.tokyo.jp/seikatsu/koseki_j/gaikoku/jusho_tetsuduki/gaikokujintennnyu.html (アクセス日: 2026-02-17)
- 豊島区『マイナンバーカードの継続利用について』https://www.city.toshima.lg.jp/096/tetsuzuki/mynumber/1706271428.html (アクセス日: 2026-02-17)
- 中央区『マイナンバーカードの継続利用について』https://www.city.chuo.lg.jp/a0012/kurashi/touroku/mynumber/card/sonota/keizoku.html (アクセス日: 2026-02-17)
- 日本年金機構『国民年金に加入するための手続き』https://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/kanyu/20120406.html (アクセス日: 2026-02-17)
- 新宿区『テレビ通訳による多言語対応サービス』https://www.city.shinjuku.lg.jp/tabunka/tabunka01_002088.html (アクセス日: 2026-02-17)
- 港区『多言語対応三者通話サービス』https://www.city.minato.tokyo.jp/kokusaika/sansyatsuwa.html (アクセス日: 2026-02-17)
- 東京都つながり創生財団『東京都多言語相談ナビ(TMC Navi)』https://tabunka.tokyo-tsunagari.or.jp/soudan/navi.html (アクセス日: 2026-02-17)
- 出入国在留管理庁『FRESC(外国人在留支援センター)』https://www.moj.go.jp/isa/support/fresc/fresc01.html (アクセス日: 2026-02-17)
- 世田谷区『マイナポータルによるオンライン転出届』https://www.city.setagaya.lg.jp/02233/online_tetsuzuki/94.html (アクセス日: 2026-02-17)
- デジタル庁『引越し手続オンラインサービス』https://myna.go.jp/html/moving_oss_procedure_list.html (アクセス日: 2026-02-17)
- 警視庁『記載事項変更(住所、氏名、本籍の変更の方)』https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/menkyo/koshin/kisai00.html (アクセス日: 2026-02-17)
- 世田谷区『通知カードの廃止について(令和2年5月25日施行)』https://www.city.setagaya.lg.jp/mokuji/kurashi/002/002/d00185667.html (アクセス日: 2026-02-17)