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母語が通じる東京のクリニック

韓国語・中国語・台湾華語・ベトナム語・ネパール語・タガログ語で受診できる東京のクリニック・病院一覧。ひまわり・AMDA・ナビイでの探し方、119番の多言語通訳、料金目安も。

母語が通じる東京のクリニック

体調を崩したとき、症状を母語で伝えられないのは想像以上にしんどい。熱があるのか、お腹が痛いのか、頭がぼんやりするのか——微妙なニュアンスを日本語で説明するのは、日常会話ができる人でも難しい。

東京には韓国語・中国語・台湾華語・ベトナム語・ネパール語・タガログ語で受診できるクリニックや、多言語通訳を使える病院がある。このガイドでは、自分の言語が通じる医療機関の探し方と、実際の受診の流れをまとめた。

英語で受診したい場合は英語対応クリニックの一覧を見てほしい。

母語で受診できる病院を探す3つの方法

HIMAWARI(ひまわり)

東京都の医療機関案内サービス「ひまわり」は、外国人向けの医療情報窓口。電話相談と、後継のウェブ検索システム医療情報ネット(ナビイ)の両方が使える。

電話では、症状と希望の診療科を伝えると、その言語に対応した近くの医療機関を紹介してもらえる。ベトナム語・ネパール語・タガログ語は電話相談に対応していないが、ナビイのウェブ検索で対応言語を指定して探すことは可能。

AMDA国際医療情報センター

AMDAは外国人の医療相談に無料で応じるNPO。言語ごとに相談できる曜日が決まっている。

2025年1月から無料の電話医療通訳サービスも始まった。病院の診察中に電話をつないで、医師との会話を通訳してもらえる。事前予約制で、10:00〜15:00に利用可能。

外国人患者受入れ情報サイト

厚生労働省の外国人患者受入れ情報サイトでは、言語・地域・診療科を指定して医療機関を検索できる。JMIP認証(外国人患者受入れ体制の認証)を取得した病院に絞り込むこともできる。

病院の検索画面のイメージ。言語や診療科から医療機関を探せる

受診の流れと持ち物

持っていくもの

  • 健康保険証国民健康保険や社会保険に加入している場合)
  • 在留カード
  • お薬手帳(処方薬の履歴がわかるもの。なければ今飲んでいる薬の名前をメモ)
  • パスポート(旅行者の場合)
  • 海外旅行保険の証書(旅行者の場合)

予約と受付

クリニック(診療所)は予約なしで受付できるところが多い。大病院は原則予約制で、かかりつけ医からの紹介状がないと選定療養費(7,000円)が加算される。

受付では「初診です」と伝えれば、問診票を渡される。日本語が難しい場合、厚生労働省が公開している多言語問診票を事前に印刷して持っていくと便利。韓国語・中国語・ベトナム語・ネパール語・タガログ語を含む多言語版がある。どの診療科を受ければいいかわからない場合は東京のクリニックの探し方も参考になる。

言語別:母語が通じるクリニック・病院

「多言語対応」と言っても、ネイティブの医師やスタッフが直接対応してくれる施設と、タブレットや電話の通訳サービスを介する施設では体験が大きく違う。○ = ネイティブ医師/スタッフ△ = 通訳サービス(電話・タブレット等) で分けた。

韓国語(한국어)

施設名エリア対応特徴
きむ歯科医院新大久保韓国出身の医師が韓国語で直接診療。歯科
四谷ゆいクリニック四谷韓国人医師(李昌浩 M.D.)が韓国語で精神科診療。水曜・要予約
TOKYO CLINIC都内ホテル韓国語で予約・診療。ホテル往診
NCGM新宿韓国語の遠隔通訳に24時間対応
東京科学大学病院御茶ノ水19言語の通訳に対応(韓国語を含む)。機械通訳・遠隔通訳。患者負担なし

都立大久保病院・荏原病院・大塚病院は韓国語版のウェブサイトを持っているが、院内での韓国語通訳サービスについては公式サイト上に明記がない。

韓国語の相談窓口: ひまわり電話相談(毎日9-20時、韓国語対応)、AMDA(月曜)、駐日韓国大使館(03-3452-7611)

中国語・普通話(简体中文)

施設名エリア対応特徴
Tokyo Station International Clinic東京駅中国語ネイティブの医師・スタッフ。年中無休9:00-21:00
日中友好医院代々木医師が中国語で直接対応(月〜木)。中国大使館指定
NCGM新宿対面通訳(平日日中)+ 遠隔通訳(24時間)
TOKYO CLINIC都内ホテル簡体・繁体中国語でサービス提供。ホテル往診
NTT東日本関東病院五反田中文サイトあり。JMIP認証
東京科学大学病院御茶ノ水19言語の通訳に対応(中国語を含む)。英語・中国語スタッフ常駐

中国語の相談窓口: ひまわり電話相談(毎日9-20時、中国語対応)、AMDA(火・木)、Japan Visitor Hotline(050-3816-2787、24時間)

台湾華語(繁體中文)

施設名エリア対応特徴
荻窪国際医院荻窪台湾華語・客家語に対応。内科・婦人科・心療内科
渋谷国際皮膚科渋谷台湾高雄出身の院長。皮膚科専門。中国語ページあり
Tokyo Station International Clinic東京駅中国語ネイティブの医師・スタッフ。年中無休9:00-21:00
TOKYO CLINIC都内ホテル繁体中国語でサービス提供。ホテル往診
NCGM新宿対面通訳(平日日中)+ 遠隔通訳(24時間)
東京科学大学病院御茶ノ水19言語の通訳に対応(中国語を含む)。英語・中国語スタッフ常駐

荻窪国際医院は台湾華語・客家語に明確に対応を謳っている点で、台湾からの患者には特に勧めやすい。

台湾華語の相談窓口: ひまわり電話相談(毎日9-20時、中国語対応)、台北駐日経済文化代表処(03-3280-7811)

都立広尾病院・大久保病院・大塚病院は中国語版ウェブサイトを持っているが、院内での中国語/台湾華語の通訳サービスについては各病院の公式サイト上に明記がない。

ベトナム語(tiếng Việt)

施設名エリア対応特徴
高田馬場さくらクリニック高田馬場ベトナム語の通訳あり(水曜午後、第2・第4土曜午前)
NCGM新宿対面通訳(平日日中)+ 遠隔通訳(24時間)。電話窓口もベトナム語対応
東京科学大学病院御茶ノ水19言語の通訳に対応(ベトナム語を含む)。機械通訳・遠隔通訳。患者負担なし

公式サイトでベトナム語対応を確認できた施設は上記の3件。ベトナム人コミュニティサイトKokoro VJにはより多くの施設が掲載されているが、各施設の公式サイトでは確認できなかったものが多い。受診前に電話で直接確認することを勧める。

ベトナム語の相談窓口: AMDA(不定期・カレンダーで確認)、Kokoro VJ(ベトナム語の医療機関リスト)

ネパール語(नेपाली)

施設名エリア対応特徴
高田馬場さくらクリニック高田馬場ネパール語サイトあり。ネパール語の通訳あり(水曜午後、土曜午前)
NCGM新宿対面通訳(平日日中)+ 遠隔通訳(24時間)
東京科学大学病院御茶ノ水19言語の通訳に対応(ネパール語を含む)

ネパール語に対応する施設は新宿区(高田馬場エリア)に集中している。ネパール人が多く住むエリアでもある。

ネパール語の相談窓口: NCGMの国際診療部(03-6228-0749ネパール語で電話相談可能

タガログ語(Tagalog)

施設名エリア対応特徴
NCGM新宿遠隔通訳でタガログ語に対応(平日8:30-24:00)
東京科学大学病院御茶ノ水19言語の通訳に対応(タガログ語を含む)

タガログ語ネイティブの医師がいるクリニックは現時点で確認できていない。タガログ語での受診が必要な場合、まずAMDAに電話して対応施設を紹介してもらうのが確実。

タガログ語の相談窓口: AMDA(月曜、フィリピン語対応)

東京の病院の待合室。多言語の案内ポスターが壁に貼られている

通訳サービスの種類と使い方

タブレット・電話通訳

都立病院(大久保・広尾・荏原・大塚・駒込)はタブレット通訳を導入しており、複数言語に対応している。ただし各病院の公式サイトでは対応言語が明記されていないため、受付で「○○語の通訳をお願いします」と伝えて対応可能か確認してほしい。

mediPhoneのような医療通訳サービスも使える。32言語に対応し、導入している医療機関なら24時間対応だ。mediPhoneは病院が導入するサービスで、患者が個人契約するものではない。受診先が対応しているか、事前に問い合わせておきたい。

厚生労働省の希少言語遠隔通訳

ネパール語やタガログ語のように民間の通訳者が少ない言語には、厚生労働省の遠隔通訳サービスがある。13言語に対応しており、医療機関が事前登録のうえ利用する仕組み。受診の際に「厚労省の遠隔通訳を使ってほしい」と依頼すればいい。

救急のとき

119番で救急車を呼ぶ

救急車は119番。無料で、電話してから到着まで平均約9分(2024年の東京消防庁データ)。

日本語が話せない場合の手順:

  1. 119に電話して「きゅうきゅう」と言う
  2. 住所がわからなければ、近くのコンビニの名前や交差点、駅名を伝える
  3. 119番には英語・中国語・韓国語・ポルトガル語・スペイン語の三者間同時通訳があり、電話口に通訳が入る

救急車を呼ぶべきか迷ったら

#7119(東京消防庁 救急相談センター)に電話すると、救急車が必要かどうか相談できる。

東京都の救急通訳サービス

医療機関が外国人の救急患者を受け入れた際に使える電話通訳サービス。英語・中国語は24時間対応、韓国語・ベトナム語・ネパール語・タガログ語・タイ語・スペイン語・フランス語は平日17:00〜20:00、土日祝9:00〜20:00に利用可能。患者が直接使えるサービスではないが、搬送先の病院で「通訳をお願いします」と伝えれば、病院が手配してくれる。

大使館の緊急連絡先

深夜の急病や事故で相談先に困ったとき、大使館に連絡すれば母語で対応してもらえる。

Japan Visitor Hotline(050-3816-2787)は24時間、英語・中国語・韓国語で対応している。

料金の目安

健康保険ありの場合(自己負担3割)

日本に3ヶ月以上住んでいる外国人は国民健康保険や社会保険への加入義務がある。加入していれば、医療費は3割負担で済む。

  • 初診料: 約870円
  • 風邪などの一般内科受診: 約2,000〜4,000円
  • 血液検査込み: 約3,000〜6,000円
  • 処方薬(薬局で別途): 約500〜2,000円
  • 紹介状なしで大病院を受診: +7,000円(選定療養費)

健康保険なしの場合(全額自費)

観光客や保険未加入者は全額自己負担になる。

  • 初診料: 約2,910円(10割)
  • 一般内科受診: 約6,000〜15,000円
  • NCGMは無保険の外国人も受け入れており、1点30円で算定する

海外旅行保険がある場合

保険会社のサポートデスクに事前に電話すれば、キャッシュレス対応の提携病院を紹介してもらえる。窓口で支払う必要がなく、保険会社が直接病院に支払う。

キャッシュレス対応でない病院の場合は、窓口でいったん全額を立て替え、帰国後に保険金を請求する流れだ。領収書と診断書(英語)を必ずもらっておくこと。支払い方法はクレジットカードが使える病院が多いが、小さなクリニックでは現金のみの場合もある。


参考:

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